2009年10月18日
[インド] あなたはインド人

ガンジス川に浸かる。
僕がまだ青い春をすっぱいなぁと堪能していた時に、学校の教科書に出
てきたあの川。
早朝、まだ日が昇る前。暗い路地を牛のウンコに気をつけながら歩いて
川へ向かう。川沿いにでると、早くもボートの客引きが待機していて、
めんどくさそうに声をかけてくる。川にはボートが明かりをつけながら
流れていくのがいくつも見える。
そして、インド人はガンジス川に身を沈めている。
昼間にこの川沿いを散歩して時は、こんな汚いところで身体洗ってキレ
イになるのか?と正直疑問に思ってしまった。けど朝の川はいく分汚れ
ているのを感じさせなかった。
周りのインド人のおっさん達の中へ、細く白い体をさらしながら川へと
向かいガート(階段)をおりていく。
ザボン!!!
落ちた。
階段がすでにヌメっとしていて気がついたら下半身はもう入ってた。ガンジス川が過去の悪い行いを洗い流してくれるのを想像しながら身を沈めて・・・・なんて場合じゃなかった!
ガンガーよ、あんまり汚れたボクの心をこの川が催促したのかい?
水の冷たさに上半身をつけるのを躊躇していると、隣にいたおっさんがボクの手を取り体を沈めるように促してきた。
いやいや、おっさん、日本では心臓の辺りに水をちょろちょろとかけてからね、バタ足して・・・。
おっさんは何かを諭すような顔をしてボクの顔を見る。あぁ、きっとその目にはボクのやってきた悪な行い達が見えているのでしょう。
全身で水の冷たさを感じると、鳥肌立ちっぱなし。鳥になった気分だ。
けれども、思い切って泳いで見ると、意外にも暖かく感じる。
それと、水に触れている肌がピリピリと刺激を感じるのは気のせいかしら。
ザボン!!!
誰かがまた滑って落ちたらしい。
間抜けなヤツめ、一体どんなヤツだ?・・・・
って、
インド人かよ!!