2010年06月06日
[ジブチ] 危ないのはどこ?

驚いたことに、
この国では殺人が年に1~2回ある程度らしい。
その時は随分な騒ぎになるとか。
泥棒やスリがいたら、みんなでやっつけちゃう。
そんな国。
それに比べると日本は危険?
親が子を殺したり、子が親を殺したり。(ジブチではそういうのはまずないってさ)
それじゃなくても、いろんな殺人に関するニュースがしょっちゅう流れてる。
そして、それにみんな慣れてる(もちろん当事者は大変な思いをしているに違いないけど) 。
ボクも。
だからこの国にきて驚いてしまった。
あ、でも考えてみると、日本は戦国時代(戦国っていう時代があるのがすごい)もそうだし、
それよりもっと前から争い事(人を殺すような)てあったんだよなぁ。
だから、今の日本は殺人が増えているっていうのは安直かも。
うーむ。
2010年05月06日
[エチオピア] 開門


早朝5時前。
バス広場ゲートの開門を待つ。
ボクら旅仲間5人は席取り組と荷物をバスの上にあげる組に分かれていた。
辺りはまだ暗いというのに、大勢の人が集まっている。手ぶらの人もいれば、自分の体よりずんと大きい荷物を背中に背負っている人も。
開門の気配がすると、人々は門の方を向く。顔だけではなく、体ごとそちらに向ける。
門の直前にはバスの席を確保するために男たちが並んでいた。ボクらの仲間もその中にいる。
「あれって、マラソン大会のスタート前じゃん」
「いや、きっと今年一番の福男を決めるんだよ」
そんなのん気なことを言って荷物組のボクらはちょっと後ろからその様子を眺めていた。
開門。
前方の男たちは猛烈な勢いでバスに突進していく。戦場か、ここは。
こんなときこそスーパーマリオに出てくるスターがほしい。
それに続いて、荷物を持った人々もなだれ込んでいく。
荷物組はそれぞれ2人分の荷物を抱えていそいそと歩いていった。
ボクらが自分たちの乗るはずのバスを見つけたときにはすでにバスは満員だった。
が、そんなことはお構いなしの連中が無理やり乗り込もうとぎゅうぎゅう押し合っている。
バスの中に仲間の姿と席を確認すると、ボクらは急いで荷物をバスの上にあげに向かう。
これが遅れると、後から荷物を上にあげる仕事をかって出る人間が現れるため、荷物を預ける人は手数料を払わなければならなくなる。
日本円にしたら大した金額ではないかもしれないが、今のボクらにとっては昼飯が一回食べられる分のお金。
だから、肩にバッグがミシミシ食い込むのを我慢しながら2人分のバッグを抱えて、バスの後ろについているハシゴを登った。
荷物の重さで首元が少しすれた。ヒリヒリ。
人をかき分け、3回押し戻され、バスの中に入るとようやく席に着いた。
「よく取れたね!よく頑張った!」
というねぎらいの言葉はきっと席取り組に聞こえていない。2人とも言葉無なく、ぐったりとしていた。見るからに疲れてる。
そして、バスが発信する前にはもう顔を伏せて寝ていた。
一通り客が席に着き落ち着くと、次は物売りの人や物乞いの人が入れ替わり入ってくる。
バスに「乗る」だけで体力を使ったボクらは何かを買うでもなく、そんな行き来を見ていた。
道路の休憩時間。
「ちょっとこれ見てよ。ひどくない?」
と仲間の1人が破れたジーパンを見せてくれた。
その顔は照りつけるアフリカの太陽のごとく充足感に満ち。
※写真は席取りを仕事としている男。
こんな体ですごく爽やかなヤツだった。
2010年05月02日
[エジプト] 見えている月


ダイビング講習の最終日にナイトダイブをした。
当たり前かもしれないが、夜の海に潜るのは初めて。普段ならそんなことちょっと怖くてできない。真っ暗な水の中に生き物がいるというのを思うとさ・・・。
インストラクターの後を追って水に入っていくとそういった怖さは感じなかったが、水面を通り過ぎる風に体が冷えた。
水中ライトを手に持ち、下へと潜っていく。
静かな世界と思いきや、自分のレギュレーターから出る泡の音が常に聞こえている。息をとめて耳をすましたなら音の少ない世界だということに気づいたかもしれない。
ライトで底を照らすと、眠った魚が動きをとめて体を流れにまかせている。光を向けると面倒くさそうに暗い場所へ移動した。
水面の方を見上げると、以外にもぼんやりと明るい。満月より少し欠けた月の光が海の中まで届いている。知らなかった世界だ。
遠く、海の奥を見ると真っ暗闇が続いている。
インストラクターの合図でライトを消した。
僕の目の前を泳ぐダイバーのフィンから光の粉が舞った。
その光はずっと光を灯しているわけでなく、5秒もすると薄っすらと消えていった。自分の顔の前で手をあおぐと、黒い世界にいくつも光が現れる。星みたいだった。流れ星より、ふわふわ星といったところか。
光の色はほんのりと緑色のような気がした。
夜光虫の海。
2010年05月02日
[エジプト] デコが出る

キューバダイビングをやる人なら誰でも知っていると言われる海。
紅海。
そこでボクもダイビングのライセンスを取得することにした。
ダイビング講習二日目。午前と午後に一本づつ潜る。
中性浮力をとるのが難しく、意識してもなかなかうまくいかない。
自分の体がフワフワと常に同じ状態ではいられないので、深度や姿勢、場所を考えて調整しなければならない。
インストラクターはさすがにうまく安定している。
海の中に深く入っていく度に新しい世界が広がっている。
そして、どんどん奥へと吸い寄せられるようだ。
深い場所では遠くまで青が続く。
光がなくなっていくその先には恐さを感じる。
ぼんやりと大きくゆっくり動く魚が現れた。
体調は150CMは間違いなくある。
ナポレオンフィッシュという名。でこが出てる。
海の色とほとんど変わらない青の体はゆーっくりと泳いでいく。
その後ろ姿は格好がよかった。
僕は人間。
後ろから見て、堂々した大きい男になりたいと思ったりした。
海を以前より身近に感じる。
ドキドキしている。
紅海。
そこでボクもダイビングのライセンスを取得することにした。
ダイビング講習二日目。午前と午後に一本づつ潜る。
中性浮力をとるのが難しく、意識してもなかなかうまくいかない。
自分の体がフワフワと常に同じ状態ではいられないので、深度や姿勢、場所を考えて調整しなければならない。
インストラクターはさすがにうまく安定している。
海の中に深く入っていく度に新しい世界が広がっている。
そして、どんどん奥へと吸い寄せられるようだ。
深い場所では遠くまで青が続く。
光がなくなっていくその先には恐さを感じる。
ぼんやりと大きくゆっくり動く魚が現れた。
体調は150CMは間違いなくある。
ナポレオンフィッシュという名。でこが出てる。
海の色とほとんど変わらない青の体はゆーっくりと泳いでいく。
その後ろ姿は格好がよかった。
僕は人間。
後ろから見て、堂々した大きい男になりたいと思ったりした。
海を以前より身近に感じる。
ドキドキしている。
2010年05月02日
[ヨルダン] すろー

ヨルダン→エジプトと入国するために、紅海を船で渡ってゆく。
船で国境を越えるのは日本を出発した時以来だ。
スピードボートとスローボートがある。先のほうはビュンビュンと飛ばしてあっという間に着いちゃいますよ~、10ドルほど高いですけどね
ーってことらしい。ボクがヨルダンで会った旅行者は皆こっちを使って渡ってきていた。いや、しかし10ドルの差というのは・・・・。
スローボートに決定。
スローボートは名前の通りやっぱりスローだった。向こう岸に到着する時間になってもいっこうに着く気配はない。100人以上はいる乗客をあっさりと収容してしまうほどの船の座席を二つ使い、体を投げて寝た。
寝心地がいいっていうのは全くない。どこか常に体を折りたたんでいたからだ。
気がつくと、夜は明けて朝になっていた。コンタクトレンズをつけっぱし睡眠のせいで目はカラカラ、シパシパ。周りの床にゴロゴロと転がって寝ていた人達の姿はなかった。ハッキリしない頭で船内を歩くと、ホールには食べ物やら何やらが散らかりまくっていて、乗船時の整った様子は消えていた。人もまばら。
風を受けに甲板に出てみると、帰国予定のエジプシャン、レバノン人の青年旅行者、出稼ぎの男達などなど、みんな思い思いに座って荒れる海を見ていた。
ボクもそうした。
自分がどうして海を見ているのか不思議に思えてきた。人ってなんで海を眺めるんだ?
「ねぇお父さん、あの人さっきからずっと海ばっかみてるよ?」
なんて自分の子どもに言われることがあったとしたら、どう答えようか。
そんなことしている動物は他にいないんじゃないかな?
それとも、犬も猫もフワフワ漂うカモメも実は海を眺めているんかな?
4時間の航海を予定していたスローボートは、出発してから12時間後に到着した。
充実した時間だったので、スローな紅海の航海は後悔しなかったな。
船で国境を越えるのは日本を出発した時以来だ。
スピードボートとスローボートがある。先のほうはビュンビュンと飛ばしてあっという間に着いちゃいますよ~、10ドルほど高いですけどね
ーってことらしい。ボクがヨルダンで会った旅行者は皆こっちを使って渡ってきていた。いや、しかし10ドルの差というのは・・・・。
スローボートに決定。
スローボートは名前の通りやっぱりスローだった。向こう岸に到着する時間になってもいっこうに着く気配はない。100人以上はいる乗客をあっさりと収容してしまうほどの船の座席を二つ使い、体を投げて寝た。
寝心地がいいっていうのは全くない。どこか常に体を折りたたんでいたからだ。
気がつくと、夜は明けて朝になっていた。コンタクトレンズをつけっぱし睡眠のせいで目はカラカラ、シパシパ。周りの床にゴロゴロと転がって寝ていた人達の姿はなかった。ハッキリしない頭で船内を歩くと、ホールには食べ物やら何やらが散らかりまくっていて、乗船時の整った様子は消えていた。人もまばら。
風を受けに甲板に出てみると、帰国予定のエジプシャン、レバノン人の青年旅行者、出稼ぎの男達などなど、みんな思い思いに座って荒れる海を見ていた。
ボクもそうした。
自分がどうして海を見ているのか不思議に思えてきた。人ってなんで海を眺めるんだ?
「ねぇお父さん、あの人さっきからずっと海ばっかみてるよ?」
なんて自分の子どもに言われることがあったとしたら、どう答えようか。
そんなことしている動物は他にいないんじゃないかな?
それとも、犬も猫もフワフワ漂うカモメも実は海を眺めているんかな?
4時間の航海を予定していたスローボートは、出発してから12時間後に到着した。
充実した時間だったので、スローな紅海の航海は後悔しなかったな。